CSセンターが疑問を解決

No.28 2019.05.09

DIT制震筋かい金物の簡易解析に層間変形角が追加されましたが、この数値から何がわかるのですか。

層間変形角より、損傷限界変形角と安全限界変形角を目安に構造体の安全性を確認することができます。
層間変形角とは
各階の床を基準に上階床面が水平移動した時の角度のことです。

層間変形角=水平変位÷階高



1/200radと1/30radではどちらの変形量(水平変位)が大きいの?
(例)階高3,000mmの場合
1/200rad(層間変形角)=15mm(水平変位)÷3,000mm(階高)
1/30rad(層間変形角) =100mm(水平変位)÷3,000mm(階高)
1/30radの方が変形量(水平変位)が大きい

損傷限界変形角とは
一般的に構造体に損傷が発生しない限界値であり、層間変形角は1/200rad~1/120radが目安といわれています。

安全限界変形角とは
一般的に構造体が倒壊しない限界値であり、層間変形角は1/30radが目安といわれています。




簡易解析での利用方法
下表の50kine時を例に見ますと、非制震時は層間変形角が1/29radだったのに対し、制震時では1/135radになっているのが確認できます。つまり、安全限界変形角を超えていたのが、DIT制震筋かい金物にすることで損傷限界変形角まで改善されたのがわかります。
※変形抑制効果の目安です。1/30radを超えていても倒壊するという意味ではありません。
層間変形角
揺れの速度 X方向 Y方向
非制震 制震 非制震 制震
25kine時 1/111 1/260 1/112 1/203
50kine時 1/29 1/135 1/27 1/121


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