クロムフリー高耐食金属表面処理
「プロイズ / プロイズS」

機能・性能

1. 環境にやさしい

従来の建築金物の多くは表面処理に六価クロムが含まれています。六価クロムは有害物質ですが、腐食を抑制する効果があることから現在でも六角ボルトなどの接合金物に使用されています。そのため、BXカネシンでは環境にやさしく木造建築に適した表面処理技術「プロイズ」「プロイズS」を開発しました。

プロイズ

亜鉛層形成後に錆の原因をもとから除去し、ベース層が亜鉛層と表面焼成層を強固に結びつけることでクロムフリー化を実現しています。

プロイズS

亜鉛メッキ処理を行わず、シリコン系樹脂をバインダーとして亜鉛・アルミを含む焼付皮膜を形成することでクロムフリー化を実現しています。

2. 耐酸性

木造建築で使用される木材には、木酸が含まれています。とくに梁に使用されるベイマツは酸性度が高く、接合金物が腐食しやすい環境です。そこで、ベイマツに各表面処理を施した接合金物を取付け、屋外暴露試験を実施。プロイズ、プロイズSとも錆は発生しませんでした。

プロイズ/有色クロメートの比較

プロイズS/有色クロメート/溶融亜鉛めっきの比較

3. 耐薬品性

土台や大引きなどでは防腐防蟻処理された木材が使用されます。そこで、薬剤を注入したベイツガに各表面処理を施した接合金物を取付け、屋外暴露試験を実施。プロイズ、プロイズSとも錆は発生しませんでした。

プロイズ/有色クロメートの比較

プロイズS/有色クロメート/溶融亜鉛めっきの比較

4. 耐アルカリ性

アンカーボルトが設置される基礎コンクリートはアルカリ性で、このアルカリが亜鉛を溶解させます。また、基礎養生中は風雨にさらされるためアンカーボルトとコンクリートの境界面に錆が発生しやすい環境です。そこで、一般市販のコンクリートを樹脂ケースに流し込み各表面処理を施した接合金物を取付け、屋外暴露試験を実施。プロイズ、プロイズSとも錆は発生しませんでした。

プロイズ/有色クロメートの比較

プロイズS/有色クロメートの比較

5. 異種金属接触腐食

異なる2種類の金属が接触した状態で放置すると腐食することがあります。そこで、ベイマツに各表面処理を施したビスでステンレス鋼板を取付け、屋外暴露試験を実施。比較対象となるビスは全体的に赤錆が発生しましたが、プロイズ、プロイズSは部分的な赤錆しか発生しませんでした。

プロイズ/有色クロメートの比較

プロイズS/光沢クロメート(ユニクロ)の比較

6. 傷による腐食

建築現場では施工時に工具によって接合金物に傷がつき、そこから腐食してしまうことがあります。そこで、六角ボルトを木材に取付けて傷をつけ、サイクル腐食試験を実施。プロイズ、プロイズSは、他の表面処理と比べて腐食を抑制できました。

プロイズ/有色クロメートの比較(30サイクル後)

試験方法:サイクル腐食試験(JIS K 5600-7-9)
試験機関:地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター

プロイズS/有色クロメート/溶融亜鉛めっきの比較

7.自由なカラーリング

プロイズやプロイズSは、カラーを選択することができます。建築現場で使用する接合金物は、試験を行った本体とビスの組み合わせで使用しますが、ビスには多くの種類があり施工後はどの長さのビスで接合したかを確認することができません。BXカネシンのオリジナルビスは、5色を使い分けることで施工後も識別できるようにしています。また、通常はシルバー色を使用するアンカーボルトも、高耐力の場合はMブルーを使用することで、施工時の間違いを防止します。