CSセンターが疑問を解決

No.58 2022.10.03

ボルト接合でボルトの本数を変えずに、せん断耐力を向上させる金物はありますか。

MPシアプレートを使用すれば本数を変えずに、せん断耐力を向上させることが可能です。
MPシアプレートは、木部のめり込み抵抗を利用し、接合部のせん断耐力を確保します。木部に座掘りシアプレートをはめ込み、せん断耐力・剛性を向上させるので、ボルト本数を抑えることができます。ただし、ボルトがせん断降伏しないことを確認してください。

MPシアプレートの耐力は以下の表の通りです。


1個使いの場合
型番 基準
せん断
耐力
(kN)
繊維方向 繊維直交方向
J1
(ベイマツ類)
J2
(ヒノキ類)
J3
(スギ類)
J1
(ベイマツ類)
J2
(ヒノキ類)
J3
(スギ類)
MPSP
-67
長期 11.1 9.5 8.1 7.8 6.6 5.7
中短期 16.2 13.8 11.8 11.3 9.6 8.3
短期 20.2 17.2 14.8 14.1 12.0 10.4
MPSP
-102
長期 20.8 - - 14.6 - -
中短期 30.2 - - 21.2 - -
短期 37.8 - - 26.5 - -


ボルト1本あたり2個使いの取付例
型番 基準
せん断
耐力
(kN)
繊維方向 繊維直交方向
J1
(ベイマツ類)
J2
(ヒノキ類)
J3
(スギ類)
J1
(ベイマツ類)
J2
(ヒノキ類)
J3
(スギ類)
MPSP
-67
長期 24.0 20.5 17.4 16.8 14.3 12.2
中短期 34.9 29.8 25.3 24.4 20.8 17.7
短期 43.6 37.2 31.6 30.5 26.0 22.1
MPSP
-102
長期 41.1 - - 28.8 - -
中短期 59.8 - - 41.9 - -
短期 74.8 - - 52.4 - -





縁距離、端距離やMPシアプレート間配置間隔がAIJ規準と異なりますので、設計時はご注意ください。
※「木質構造設計規準・同解説-許容応力度・許容耐力設計法-」2006年版((一社)日本建築学会)



配置ルール

表 縁距離・端距離配置ルール(mm)(シアプレート中心からの距離)
接合具の種類 縁距離(繊維直交方向) 端距離(繊維方向)
θ=0° θ=45~90° θ=0°(圧縮) 引張θ
= 0~90°
応力非負担側 応力負担側 圧縮 90°
MPSP-67 75 75 75 135 175
MPSP-102 75 75 95 190 230


表 最小木材断面(幅mm×せいmm)
接合具の種類 繊維方向加力時 繊維直交方向加力時
MPSP-67 105x150 105x150
MPSP-102 105x150 105x210


表 シアプレートの最小間隔(mm)
接合具の種類 θ=0°~90°
繊維平行方向間隔 繊維直交方向間隔
MPSP-67 205 150
MPSP-102 280 150



MPシアプレートは、設計次第で多目的な用途に使用可能です。

使用例







    


「MP木造倉庫」のトラス構造にMPシアプレートを使用しており、簡易な構造検討で最大16mスパンの木造規格倉庫が建築できます。



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