No.42 2020.05.01
木材同士を接合するビスはありますか。
「MPオールスクリュー」があります。
「MPオールスクリュー」について、以下の内容をご紹介します。
1 MPオールスクリューはどのようなところで使用できるのか
2 MPオールスクリューの特長
3 CLT床とCLT壁を接合する場合に耐力数値が2つある理由
1 MPオールスクリューはどのようなところで使用できるのか
MPオールスクリューは、CLT床パネルと壁パネル、CLT床パネルと集成梁、集成梁と集成梁の接合に使用でき、ビス1本あたりの構造性能評価(ハウスプラス確認検査(株)による評価)を取得しています。長さは180mm、240mm、300mmの3種類あります。また、ビス頭に刻印が入っているため、施工後も製品の識別が可能です。
接合可能な仕様
※1 ラミナ
直交集成板を構成する最小単位のひき板(ひき板をその繊維方向を互いにほぼ平行にして長さ方向に接合接着して調整したもの、小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に接着したもの及びそれをさらに長さ方向に接合接着したものを含む)
出典:「日本農林規格 直交集成板」(農林水 産省) (https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/kikaku_itiran2-327.pdf) (2020年 5月1日に利用)
2 MPオールスクリューの特長
特長1 ラミナの木口(ラミナの長さ方向に対して並行)に施工可能
図1のようにビスを木材の木口から施工することは、木材の繊維方向に対して垂直に施工するよりビスの抵抗力が小さくなるため、弊社製品の金物は木口にビスを打ちません。しかし、図2のように、MPオールスクリューではCLT壁パネルのラミナ木口への施工も構造性能評価(ハウスプラス確認検査(株)による評価)を取得しているため、施工可能になります。
特長2 幅はぎ部に施工可能
CLT床パネルのMPオールスクリューを施工する位置に接着されていない幅はぎ部(ラミナとラミナの繋ぎ目)がきた場合でも施工可能です。
3 CLT床とCLT壁を接合する場合に耐力数値が2つある理由
MPオールスクリューは以下の耐力表のように、CLT床とCLT壁を接合する場合は短期許容せん断耐力が2つあります。理由は、CLT壁パネルのラミナの方向ごとに、それぞれ試験を行っているためです。
※ビス1本あたりの評価
※初期剛性、終局耐力、終局変位等の評価もしています。
※ハウスプラス確認検査(株)にて試験済み
MPオールスクリューがCLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して直交する場合の短期許容せん断耐力は2.9kN、CLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して並行(ラミナ木口に施工)の場合は2.6kNになります。
また、ラミナの方向ごとに、それぞれCLT床パネルからMPオールスクリューの施工位置を規定しているため、以下の図と併せてご確認ください。
(CLT床-CLT壁接合①)
MPオールスクリューのねじ部分がCLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して直交する場合の施工位置
CLT床端部からの距離(荷重方向):150mm以上
ビス間隔(荷重方向):58.8mm以上
CLT床端部からの距離(非荷重方向):45mm以上
※接着されていない幅はぎ部へ施工する場合も上記の寸法で施工できます。
(CLT床-CLT壁接合②)
MPオールスクリューのねじ部分がCLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して並行の場合(ラミナの木口に施工)の施工位置
CLT床端部からの距離(荷重方向):150mm以上
ビス間隔(荷重方向):58.8mm以上
CLT床端部からの距離(非荷重方向):45mm以上
※接着されていない幅はぎ部へ施工する場合も上記の寸法で施工できます。
接合可能な仕様の詳細、木材の適用範囲や耐力等はマニュアルおよび評価書をご確認ください。
MPオールスクリューのホームページはこちら
1 MPオールスクリューはどのようなところで使用できるのか
2 MPオールスクリューの特長
3 CLT床とCLT壁を接合する場合に耐力数値が2つある理由
1 MPオールスクリューはどのようなところで使用できるのか
MPオールスクリューは、CLT床パネルと壁パネル、CLT床パネルと集成梁、集成梁と集成梁の接合に使用でき、ビス1本あたりの構造性能評価(ハウスプラス確認検査(株)による評価)を取得しています。長さは180mm、240mm、300mmの3種類あります。また、ビス頭に刻印が入っているため、施工後も製品の識別が可能です。
接合可能な仕様
CLT床パネルと壁パネルの接合 | CLT床- CLT壁接合 ① |
MPオールスクリューのねじ部分がラミナ※1の長さ方向に対して直交する場合 | |
CLT床- CLT壁接合 ② |
MPオールスクリューのねじ部分がラミナ※1の長さ方向に対して並行の場合(ラミナ※1の木口に施工) | ||
CLT床パネルと 集成梁の接合 |
2方向の荷重の構造性能評価を取得しているため、検討したい荷重方向を選択できる。 | ||
集成梁と 集成梁の接合 |
― |
※1 ラミナ
直交集成板を構成する最小単位のひき板(ひき板をその繊維方向を互いにほぼ平行にして長さ方向に接合接着して調整したもの、小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に接着したもの及びそれをさらに長さ方向に接合接着したものを含む)
出典:「日本農林規格 直交集成板」(農林水 産省) (https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/kikaku_itiran2-327.pdf) (2020年 5月1日に利用)
2 MPオールスクリューの特長
特長1 ラミナの木口(ラミナの長さ方向に対して並行)に施工可能
図1のようにビスを木材の木口から施工することは、木材の繊維方向に対して垂直に施工するよりビスの抵抗力が小さくなるため、弊社製品の金物は木口にビスを打ちません。しかし、図2のように、MPオールスクリューではCLT壁パネルのラミナ木口への施工も構造性能評価(ハウスプラス確認検査(株)による評価)を取得しているため、施工可能になります。
特長2 幅はぎ部に施工可能
CLT床パネルのMPオールスクリューを施工する位置に接着されていない幅はぎ部(ラミナとラミナの繋ぎ目)がきた場合でも施工可能です。
3 CLT床とCLT壁を接合する場合に耐力数値が2つある理由
MPオールスクリューは以下の耐力表のように、CLT床とCLT壁を接合する場合は短期許容せん断耐力が2つあります。理由は、CLT壁パネルのラミナの方向ごとに、それぞれ試験を行っているためです。
接合部名称 | 短期許容せん断耐力 |
CLT床-CLT壁接合① | 2.9kN |
CLT床-CLT壁接合② | 2.6kN |
CLT床-集成梁接合 | 3.7kN |
集成梁-集成梁接合 | 2.3kN |
※初期剛性、終局耐力、終局変位等の評価もしています。
※ハウスプラス確認検査(株)にて試験済み
MPオールスクリューがCLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して直交する場合の短期許容せん断耐力は2.9kN、CLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して並行(ラミナ木口に施工)の場合は2.6kNになります。
また、ラミナの方向ごとに、それぞれCLT床パネルからMPオールスクリューの施工位置を規定しているため、以下の図と併せてご確認ください。
(CLT床-CLT壁接合①)
MPオールスクリューのねじ部分がCLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して直交する場合の施工位置
CLT床端部からの距離(荷重方向):150mm以上
ビス間隔(荷重方向):58.8mm以上
CLT床端部からの距離(非荷重方向):45mm以上
※接着されていない幅はぎ部へ施工する場合も上記の寸法で施工できます。
(CLT床-CLT壁接合②)
MPオールスクリューのねじ部分がCLT壁パネルのラミナの長さ方向に対して並行の場合(ラミナの木口に施工)の施工位置
CLT床端部からの距離(荷重方向):150mm以上
ビス間隔(荷重方向):58.8mm以上
CLT床端部からの距離(非荷重方向):45mm以上
※接着されていない幅はぎ部へ施工する場合も上記の寸法で施工できます。
接合可能な仕様の詳細、木材の適用範囲や耐力等はマニュアルおよび評価書をご確認ください。
MPオールスクリューのホームページはこちら
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